2009年07月13日

砕けたダイヤモンドの物語

”唯一のお方(神様)”は、ある日、この世界を見下ろしながら、無上の美しさと輝きをもった十個のダイヤモンドを、隠すことに決めました。

その夜、”唯一のお方(神様)”は、そのダイヤモンド一つ一つが、この世からは隠された場所に、誰にも分からないよう見守りながら、それを埋めました。ところが、”唯一のお方”が最後のダイヤモンドを隠そうとした時に、突然、そのダイヤモンドは、砕けてばらばらになってしまいました。”唯一のお方”は、苦しそうにあえぎながら、静かにその散らばった破片を集めて、それを天界の山脈の中に隠しました。

時がたつにつれて、隠されたダイヤモンドのうわさは、世界中に溢れ伝わっていくようになりました。国王たちや、ならず者たちも、同様に、この宝石を見つけようと国中を探し回りました。

ああだこうだといううわさが、密集していく群集の中に流れていきました。殺戮があり、強盗がありましたー誰もがダイヤモンドを欲しがったのです。

世界は暗くなりました。
九つの砕けていないダイヤモンドは、多くの人の手に渡り、常にその手は、もっと血に餓えた、もっと貪欲な手によってねじ伏せられました。
全ての人は迷い、途方に暮れていました。

ところがある日、小さな子供が山で遊んでいました。
まばらに散在する、険しい岩山の真っただ中に、あの砕けたダイヤモンドの、最後の残りが現れました。
ダイヤモンドは粉々になっていて、誰も欲しいと思わないようなものでした。それで、この子供は、夜明けになるたびごとに戻ってきて、ゆっくりと一かけら一かけら、砕けたダイヤモンドを再び継ぎ合わせ始めました。

何年もの期間がすぎて、子供は既に年寄りとなりましたが、今もこつこつと砕けたダイヤモンドを継ぎ合わせています。
今や年寄りとなったこの人は、夜となく昼となく探し続けて、いよいよ最後の一かけらを残すだけとなったのです・・・・。

この老人はだんだんと息切れもするようになり、ほとんど歩くこともままならなくなりました。のども、体の元気さとともに衰えていきました。それでも、彼は探し続けました。弱った骨組みが体の重みに耐えられず、とうとうボキッと折れて、老人は地面に倒れてしまいました。
そこに体を横たえながら、彼は、”唯一なるお方”を大声で叫び求め、最後のかけらを見つけるのを助け給え、と懇願するのでした・・・。

老人が、その霜焼けにかかった手を天に差し伸べると、見よ、一つのちらちらと光る光の粒のようなものが一本の木から舞い降りてきて、そのダイヤモンドの欠けた箇所に何と、ぴたっと合わさるではありませんか!

このようにして完全になったダイヤモンドは、絶え間なく輝いて、その光が何世紀にもわたる暗闇を吹き飛ばしてしまいました。

老人は、最後のすべての力と、残った命を振り絞って、この宝石を天に向かってほうり投げました。
「始めからあなたのものであったものを、今お返しします」と、老人は、最後の息を引き取りながら、かすかな声でつぶやくように言いました。”唯一なるお方”は、その声を聞かれ、感謝に満ちてほほえまれました。


この壊れたダイヤモンドの話は、お父様から聞いたものです。
お父様がおっしゃったのは、ある人が砕けたダイヤモンドを探さなければならなかったその理由は、その宝石を誰も欲しがらず、また誰もが見落としたからである。しかし、真の孝行息子とは、その砕けた宝石を千個の完全なダイヤモンドをもらうのと変わらない感謝の思いをもって受け取り、そしてそれを神様に捧げる者であるとおっしゃったのです。

「はげ頭と苺」P105〜P109

この老人は、文先生そのものであると思います。
正に文先生の生きてきた道を語っていると感じました。

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posted by はっぴー at 00:45| Comment(0) | TrackBack(0) | はげ頭と苺 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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